
| 若令のときに感染症と遭遇しないこと、大気汚染、氾濫する化学物質などのいくつかが要因になって、人間にしろ動物にしろ年々アレルギーは増えてきています。私の娘などはまだちゃんと立てない一歳児より喘息とアトピーの薬を十数年呑み続けています。一生つきあう病気だからこそ少しでも快適に、少しでも副作用がないようにできるだけのことはしてあげたいと思います。このことは動物にたいしても全くかわりはありません。生きるものにとって一番の苦痛は痒みという人さえいます。 さてこの痒みに関連するアレルギー、アトピーとはどういうメカニズムでしょうか。大きく2つのことが体内でおきています。まず、免疫IgEとアレルゲンがくっついて肥満細胞にしわを作ってしまいます。 そのしわから痒みの物質、ヒスタミンがでてきて痒みが発生します。 ただこれはアレルゲンが入ってきて15分とか20分とか短い時間の話です。この後、数時間〜十数時間後にリンパ球、好酸球が局所にやってきて痒みの物質ロイコトリエンを出し、さらにこのことが更なるリンパ球、好酸球を呼び痒みが続くのです。現在、アレルギー検査では初めの引き金になるIgE検査をしていただいてますが、近々後からやってくるリンパ球を調べることができます。 リンパ球の値によって、アレルゲンの回避を徹底的に行えば抗ヒスタミン薬でステロイドを使わなくても大丈夫なアレルギーか、どんなにアレルゲンを回避してもまた違うアレルゲンができてしまうタイプのアレルギーか、それらの中間型か、いままでアレルギーという言葉で全てすまされたことがもっと細分かされ呑んでみて様子で判断するということは今までより少なくなるはずです。それでもアレルゲンの回避は大切です。 とくに若くてアレルギーの様な症状がある動物は、アレルゲンの量が増えた時、アレルゲンの種類が増えた時が発病、悪化の引き金になります。アレルゲン検査で一番重要と考えられるのはハウスダストとスギです。ハウスダストが陽性なら動物の寝具は抗ダニのものかゴアテックスで造られたもの、床はフローリング、空気清浄機が必要になります。スギが陽性なら屋外にでる機会を減らす、風の強いときは散歩をしない、動物の服は部屋干しにしてください。草のアレルゲンが陽性なら草がぬれているとき入らないようにしてください。皮膚や毛についたアレルゲンに対してはシャンプーをまめにしてください。アトピーの動物はドライスキンなのでできるだけタオルで乾かしてください。もちろん保湿剤も忘れずに使用してください。 蚤の駆除は一年通してください、効き目が違うので動物病院で売っている首にたらすタイプを3週間に1回たらしてください。食事に関しては、加水分解したもの、アミノ酸まで分解したもの、今まで食べたことのないタンパクが入っているものを使用してください。ただしお腹の調子が悪くなったり、便の回数が一日3回以上になるようなら違う食事に代えてください。 |
アトピー、アレルギーに関しての相談は無料ですのでご利用ください。アレルギーの主な登場人物は5人、アトピーのキーワードはドライスキンです。アレルゲンの回避が重要になります。 (電話での相談はお受けできませんので、その旨ご了承下さい) なお、他院加療中の方でも相談お受けいたします 。 新しいアレルギー検査が始まりました。現在及びいままでの皮膚の状態により検査を組み合わせることが可能になりました。 一年を通じて痒みがあるときには食事アレルギーも考えて下さい。 食事アレルギーというと4週間の除去食試験などと飼い主さんにとってやっかいなことをお願いしなければなりませんが、世界中のなかで最も協力的なのは日本の飼い主さんだといわれてます。また冬は他の環境アレルゲンの影響が少ないので除去食試験の開始のチャンスでもあります。春までに結果をだしましょう。 ずうっと目薬つけているのによくならないときは、ちゃんと目に入っていないとき、目薬の防腐剤が問題になるとき、薬の濃度が問題になるときがあります。日本人用の目薬だと犬、猫には適しないことがあります。日本人の目の色と犬、猫の目の色おんなじですか?欧米人と日本人の目薬の濃度は違いますよ。 慢性的に吐いたり、下痢をしているときはまず第一に徹底した食事管理をしてください。それでよくなることが多くみられます。それでもだめな時は、検査によって胃腸以外に問題がないか調べます。胃腸以外に問題のないときは内視鏡検査を考えて下さい。 慢性的な病気でお悩みの飼い主さん、ご一報ください。一緒に考えさせてください。 余談になりますが癌の新しい免疫療法がロックフェラー大学と千葉大学の医学部ではじまっています。従来の自分のリンパ球を採取して増殖させて体内にもどすのではなく、癌細胞を攻撃するリンパ球を体内で増やす治療になります。人と犬との共通点でてくると抗がん治療に様々なバリュエーションが広がりそうです。 非常に大変だとは思いますが、これらのことしていただくと、使用する薬をできるだけ少なくすることができます。 |